みかん・柑橘の種類、栽培、病害虫などの用語集です。 

 【あ】 【か】 【さ】 【た】 【な】 【は】 【ま】 【や】 【ら】 【わ】
 項  目 説  明  区分 

【ま】

   
マシン油(ましんゆ) 殺虫剤の一種。
他の殺虫剤とは異なり、その毒性成分で害虫を死滅させるのではなく、油膜を害虫の表面に皮膜させることにより、窒息死させます。
なので、害虫がその成分に対して強くなって効き目が徐々に低下することも少なく、また、人間に対する毒性も少ないので、安心して使用できます。
また、黒点病予防などの殺菌剤に混ぜて散布すると、葉の表面に油膜ができて、その殺菌剤の対雨性が向上する効果も期待できます。

農薬
間引き剪定(まびきせんてい) 剪定の方法の一種。
枝の途中から切るのではなく、枝の分れ目の根元で切ること。
切った付近からは新しい芽が出にくく、栄養成長(木が大きくなる)よりも、生殖成長(花が咲く)の効果が大きいとされています。
【参考用語 : 切り返し剪定(きりかえしせんてい)】

栽培
まりひめ 愛媛県のみで栽培が許可されている、愛媛オリジナル品種の柑橘です。
いちごにも「まりひめ」という品種があるようですが、ここでは柑橘の「まりひめ」を説明します。
普通のみかんと同じように皮は手でむけ、種はありますが袋ごと食べられます。
2月頃に食べ頃になります。
うまく栽培できれば、とても美味しい果実ができるのですが、大きいサイズの果実や、着色の遅い果実はス上がり(中の水分がなくなってカスカスになること)になりやすいです。
寒さにも弱いです。
また、小さな果実を作ろうとすると、木にたくさんの果実をならせておく必要があるため、次年度には不作になってしまう(隔年結果)、などの栽培上の難点が多いため、愛媛でもあまり栽培されていません。

品種
マルチシート 雨などの水は通さず、地面からの湿気は適度に通す不織布です。
紙と布の中間的な外観です。
白や黒などの色がありますが、柑橘栽培では主に白色を使用することが多いです。
木のまわりの地面に敷き詰めることにより、雨を木に与えないようにして、木にストレスを加えて果実の糖度を高めたり、日光を地面からも反射させ、極早生みかんなどの着色を早めたりするため、などに使用します。

資材
マルチ被覆栽培
(まるちひふくさいばい)
マルチシートを地面に被覆(敷き詰める)して、糖度の高い果実や、着色の良い果実を作る栽培の方法です。
マルチシート自体の価格も安くはなく、また多くの労働力が必要なことなどが難点です。

栽培

【み】

   
ミカンキイロアザミウマ 体調1〜2mmほどの小さな害虫ですが、果実の皮をかじって、傷を付けます。
柑橘の畑の周辺の雑草でも繁殖するといわれています。

害虫
ミカンハモグリガ 柑橘の新芽や若葉に卵を産み、葉っぱの中を幼虫が喰い進んでいく害虫です。
葉っぱには絵を描いたような跡が残るので、「エカキムシ」とも呼ばれます。
幼虫の大きさは2mm程度と小さいですが、食害跡からカイヨウ病などが発生しやすかったり、葉っぱの光合成を妨げるので苗木の生育が遅くなったりします。
防除には、アドマイヤーフロアブル、モスピランSL液剤、アクタラ粒剤、などが使用されます。

害虫
美生柑(みしょうかん) 河内晩柑(かわちばんかん)の別名。
河内晩柑は、ブンタンの一種で、とても爽やかでジューシーなのが特長です。
そのため、各地でブランド化しようと様々な名称で呼ばれ、かえって混乱を招いて消費者様まで浸透していない感じがします。
「美生柑」は、愛媛のマルエム青果の登録商標ですが、呼びやすさや漢字の美しさなどから、他でも勝手に使用されることが多い呼び方です。
【別名:宇和ゴールド、愛南ゴールド、夏文旦、ジューシーオレンジ】
品種 
宮川早生(みやがわわせ) 早生温州みかんの、代表的な品種です。
1910年頃に福岡県で温州みかんの枝変わり(突然変異)として発見され、1925年に登録されました。
栽培しやすく、収量性も良いので、現在でも各地で多く栽培されています。
木にならせたまま完熟させると、とても濃厚な甘さになります。

品種 

【む】

   
村松文旦 文旦の一種で、果実はとても大きくなります。
人間の頭ほどの大きさになります。
皮は硬く厚くて、手ではむけませんが、独特の風味で熱烈なファンがいらっしゃる品種です。
また、その大きな見栄えから、正月のお飾りとしても重宝されています。

 
品種 
     

【め】

   
芽かき(めかき) 一箇所から多数の新芽が出た場合に、1〜2個程度の芽を残して、他の芽を除けてしまう作業です。
主に苗木の育成時に行います。

栽培 
芽切り鋏(めきりばさみ) 先が細く尖った形状のハサミで、芽かきや、トゲ摘みなどに使用します。

 
道具 
メデールテープ 高接ぎや切り継ぎなど、穂木を台木に密着させるために使用するテープです。

 
資材

【も】

   
モスピランSL液剤 殺虫剤の一種。
柑橘栽培では、エカキムシ(ミカンハモグリガ)や、ゴマダラカミキリ、などの害虫の防除に使用します。

農薬 
モノラック、モノレール 収穫したみかんなどを運ぶ、モノレールです。
急傾斜地などでは、軽トラックはもちろん、キャタピラ付きの運搬車なども入れない畑が多く、そのような所ではモノレールを使用します。
勾配45度以上もある急傾斜地でも、力強くグングン登ります。
ところが近年では、排気ガス対策の関係か、2サイクルエンジンから4サイクルエンジンに代わってきており、その力の弱さが懸念されています。

道具
森田ネーブル ネーブルの一種。
濃厚な味と、栽培面では、果実が大きくなりやすいのが特長です。 

品種
モロ ブラッドオレンジの一種。
愛媛県では、ブラッドオレンジの産地を目指して栽培がはじまっていますが、タロッコに並び、代表的なブラッドオレンジの一種です。
タロッコに比べ、酸が高く、果実の大きさはやや小さいのですが、果肉がとても赤くなりやすいのが特徴です。
タロッコなどの他の柑橘の果汁とブレンドして、加工されることが多いです。

品種

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